片道4時間でも、迷わず会いに行く。東北の“現場”を支える通信営業、馬場さんの流儀
「仙台で働く」それだけは譲れなかった。ご縁で始まった東北の仕事
「仙台で働けるなら、仕事の内容は問わなかったんです。」
広島から神奈川へ戻った頃、かつての縁から届いた一本の誘い。
“仙台のポストが空いたんだけど、どう?” 馬場さんは迷わず即答したという。
東北が好き。
この場所に根付き、経済の一部を支える側に回りたい。
その想いが、キャリアの軸だった。
半世紀を超える通信の会社で。受け継がれる技術と信頼
トム通信工業株式会社は、1963年創業。
60年以上にわたり通信機器の分野を支えてきた専門企業だ。
当初は松下通信工業(現パナソニック)のパートナーとしてスタートし、受託生産を通じて信頼と実績を築いてきた歴史がある。
現在は、無線や移動体通信機器の設計・製造・販売に加え、ドライブレコーダーやシステム機器など、自社ブランド製品も展開。
「お客様起点」でお困りごとに寄り添い、共に考え、解決していく姿勢。
信頼と安心、そして“感動”を届けることを目指す企業だ。
この価値観は、馬場さんの仕事ぶりと驚くほど重なる。
困っている人がいれば放っておけない。
電話一本に応え、現場に足を運び、一緒に解決策を考える。
会社が大切にしてきた姿勢を、馬場さんは東北の現場で体現している。
人のつながりと電話で支え合う“サテライトの強さ”
馬場さんが所属するのは、SmartWave(スマートウェブ)ブランドを扱う部門。
全国に拠点が点在し、“一拠点一人”も珍しくないサテライト型の働き方だ。
東北エリアを統括する立場にありながら、営業、代理店対応、フォロー、トラブル対応まで、エリア業務の多くを自ら担っている。
「普段は一人。でも困ったら電話するんです。そしたら、みんな本気で助けてくれる。」
顔を合わせる機会は多くなくても、同じ立場で現場に立つ仲間たちとの結びつきは強い。
仙台拠点にはもう一人社員がいる。担当は異なるが、同じ会社の仲間だ。
「分野は違っても、“現場でやっている者同士”の共感はありますね。」
孤独なようで、孤独じゃない。
現場のリアルが、それを教えてくれる。
スペックではなく、“人”で選ばれる仕事
担当エリアは東北6県。移動は基本、車である。
「一回行くと片道4時間以上かかる。だから行ったら1週間くらい、そこを起点に動く」
冬は北へ行かず、暖かい時期に回るなど、雪国ならではの調整もしつつ、現場へ足を運び続ける。
「地域密着って、結局“わざわざ来てくれてありがとう”って言ってもらえることなんですよ。」
務用IP無線の世界は競争が激しく、機能だけで差をつけるのは難しい。
だからこそ馬場さんは言い切る。
「最後は人間力。困った時に本当に助けられるかどうか。日常的な絆でつながっているかどうか。」
“すぐ行ける距離”にいて、“電話一本で動ける関係”を築くこと。
それが、選ばれる理由になる。
「人の命をつなぐ仕事」——その一言に、強くうなずいた
トラック、バス、建設、災害現場。
人の安全や命に関わる現場で使われる通信インフラ。
業務用IP無線は、携帯電話のように通信網を使いながらも、ボタン一つで複数人に一斉連絡ができるなど、現場での迅速な連携を支える通信手段だ。
事故や災害、緊急対応の場面で「すぐ伝わる」ことが命を守ることにつながる。
そんな現場を支えているのが、この仕事だ。
取材の中で、私は思わず言った。
「このIP無線の仕事って、“人の命をつなぐ仕事”なんですね。」
馬場さんは間髪入れず、強くうなずいた。
「その通り。」
単なる機械の販売ではない。
人と人をつなぎ、現場の安全を守る仕事だ。 そして取材を通して感じたのは、馬場さん自身がまさに“つなぐ側の人”だということだった。
病院のベッドから「あと頼んだよ」——忘れられない一本の電話
ある福島の代理店の社長が急逝された時のことだ。
病院のベッドから、馬場さんに電話が入った。
「馬場ちゃん、あと頼んだよ」
残されたのは数百台規模のお客様と、事情が分からず不安を抱える奥様。
馬場さんは迷わず、近隣の信頼できる代理店に協力を仰ぎ、すべてを引き継げるよう段取りを整えた。
「些細な頼まれ事を、めんどうくせえなと思って やっていなかったら あの電話は来なかったと思う」
小さな手間を惜しまず積み重ねてきた信頼があったからこそ、最期の瞬間に頼られたのだ。
「助けるしかないよね」と笑う姿には、“人で仕事をする”という矜持がにじんでいた。
東北のパワーを信じている。だから、次の世代へつなぎたい
「東北のパワーってすごいんですよ。日本を救うのは東北だと思ってるんです。」
自然、食、人の気質。
豊かさに触れるたび、その想いは強くなっていった。
「この地域を元気にしたいんです。」
現在、東北エリアの業務はほぼ馬場さん一人で担っている。
だからこそ今、後任を育て、このエリアの仕事を次の世代へ引き継いでいきたいと考えている。
人と人のつながりが途切れないように。
この地域の現場が、これからも困らないように。
東北を支えるバトンを、次の誰かへ——
それが今、馬場さんが見つめている未来だ。
“何をするか”より、“誰と働くか”
仕事の内容だけでは、この仕事の本当の魅力は伝わらない。
「何をするかより、誰と働くか」
その言葉に、これ以上なく重なる存在が馬場さんだ。
取材の最後、馬場さんはこんな話もしてくれた。
毎朝、神棚に手を合わせていること。
自分と関わる人が笑顔でいられるように、と願っていること。
大きなことを成し遂げたいわけじゃない。
ただ、人と人が気持ちよくつながれる一日を積み重ねたい。
その想いがあるからこそ、 片道4時間の道のりも、電話一本の対応も、すべてを惜しまないのだろう。
この人と働く毎日は、きっと、仕事の意味を変えていく。
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